ミャンマープロジェクト

国際医療センター心臓血管外科におけるミャンマー医療支援

ミャンマープロジェクト

当科では国際医療センターの名前にふさわしく開院時より、海外と積極的に交流を行っております。最近ではアウン・サン・スー・チー氏による政権交代で世界的に注目を浴びているミャンマーに医療支援活動を行っています。2013年春にはじめてミャンマー最大都市ヤンゴンを訪れる機会があり、Yangon General Hospital(YGH)の心臓外科チーフのProf. Khin Maung Lwinより当院の心臓外科チームの手術支援を要請され、帰国後小山 勇 病院長に相談させていただき、快諾を頂き、ミャンマーで手術をする準備を始めました。YGHには我々日本以外にもスイスとオーストラリアのチームが心臓外科の支援を行っており、スイスは主に大動脈瘤の手術、オーストラリアは弁膜症・先天性心疾患を担当し、我々は冠動脈疾患を支援することとなりました。日本で普通に使用している医療器具さらには薬までなかったりする環境であり、冠動脈バイパス手術を人工心肺を使用しないオフポンプバイパス術(OPCAB)で行うことが経済的にも良いと考え、またミャンマーではOPCABが普及していないこともありこの術式を中心に指導することとしました。約半年かけて安全にYGHで手術を行う計画を立て2013年10月に当院心臓血管外科チームでプロジェクトを開始しました。当科の外科医が2名、麻酔科北村晶教授のご好意により有山淳准教授、ME部の吉田譲主任ではじめました。YGHは赤煉瓦の立派な建物で2000床を有する巨大病院ですが築150年も経っているので雨期には雨漏りのする状態です。心臓外科専用の手術室は1つ、ICUは4床です。2015年12月までに計6回、手術件数では60件ほどになります。
現地医療スタッフと英語でコミュニケーションをとりながら、1週間の短い滞在期間中に10件前後の手術を行っています。日本とミャンマーでは医療に差があり、日本ほど優れた環境は整っておらず医療施設・設備に加え、手術道具も大きく異なります。そのため、ミャンマーで日本と同じ手術を行うために、あらゆる事態を想定し、手術道具を自分たちで日本から持参しています。こういった準備とさらには現地の暖かい協力のもと幸い現在まで行った患者様は皆様元気に退院されました。

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ミャンマーは訪れるたびに大きなビルが町に建ち年々近代化していますが我々の支援する医療の分野はまだまだ発展途上です。
こうした海外支援を通して、文化や医療体制に相違があっても、医療スタッフが患者さんの回復を願う気持ちは世界共通なのだと実感します。今後も当科では、国際医療センターの名前の通り国際力を発揮できるように努力して参ります。

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